【味噌の保存方法】開封後は常温NG!冷蔵と冷凍でおいしさキープ

日本食を支える調味料として、古くから受け継がれる「味噌」。

多くのご家庭で常備されていると思われますが、正しい保存はなされているでしょうか?

「常温保存でも大丈夫だよね」

「冷蔵保存がいいって聞いたけど……」

「冷凍してもいいのかな」

「袋入り味噌を袋に入れたまま保存して大丈夫?」

「変色してきたけど、食べてもいいのかな」

たしかにスーパーで売られている味噌の多くは冷蔵されていませんし、日持ちするイメージもあることから、常温で大丈夫だと思ってしまいますよね。

結論をお伝えすると、

「開封した味噌」は常温保存NGで、未開封であっても高温多湿の環境は避けなければなりません。長期保存はもちろん、保存場所は「冷蔵」か「冷凍」がもっとも安心です。

誤った保存を続けると風味が落ちるだけでなく、腐食を起こし食べられなくなってしまいます。

そういったことにならないよう、当記事では適切な保存方法を中心に味噌の取扱い方を徹底解説。

味噌にとって最適な保存方法をとることで、長期保存が可能となるだけでなく、その風味をいつでも味わえます。

正しい保存で味噌本来の醍醐味である、芳醇な香りもぜひ堪能してください。

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知っておくべき予備知識

保存方法に入るまえに、必ず知っていただきたい味噌の品質に関する予備知識をご紹介いたします。

食の安全を保つための大切な内容ですので、保存方法にあわせてチェックしておきましょう。

それでは確認していきます。

賞味期限の目安

味噌は気候風土が異なる全国の地域で生産されており、賞味期限が一律ではありません。

業界のガイドラインをもとに、生産者が独自に設定しています。

味噌の種類や生産者によって賞味期限は様々ですが、以下が一般的な目安です。

種類|期限の目安
  • 米みそ|3~6か月(甘口)
  • 米みそ|3~12か月(辛口)
  • 麦みそ|3~12か月
  • 豆みそ|6~12か月
  • 合わせみそ|3~12か月

賞味期限を過ぎると食べられないわけではありませんが、食の安全を考慮し、期限内の食べきりを心掛けましょう。

色や風味の変化

味噌は「色や風味」に変化が起こる食品です。

たとえ未開封であっても、温度が高まるほど変化のスピードも早まります。

変色は「メイラード反応」と呼ばれる化学反応が主な原因です。味噌の原料である大豆に含まれるアミノ酸が還元糖に反応し、褐色に変化していきます。

発酵食品である味噌にとって変色は自然なことですが、誤った保存を続けると、色だけでなく風味にまで影響しますので、保存環境や取扱いに細心の注意を払いましょう。

取扱い注意事項

味噌の取り扱いには、いくつか注意すべき点があります。

劣化や腐食を防止するためにも、確実に実行してください。

出来るかぎり、空気にふれさせない

味噌は空気にふれると酸化が起こり、変色や風味の低下につながります。

使用した後は味噌の表面を平らにし、ラップやシートでしっかり覆った状態で保存しましょう。

なお、商品に「脱酸素剤」が同封されている場合は、処分していただいて問題ありません。

濡れた調理器具を使用しない

味噌をすくう器具は「乾いたもの」を使用してください。

水分が味噌に入りこみそのままにしていると、菌やカビの繁殖につながる恐れがあります。

減塩、だし入りは要注意

減塩、だし入りの味噌は菌やカビが繁殖しやすいので、常温保存はおすすめできません。

冷蔵もしくは冷凍で保存しましょう。

味噌の保存方法|3つの方法とポイント

味噌の保存方法について解説いたします。

商品パッケージの記載内容を確認のうえ、気温や使用頻度に見合った環境で保存してください。

  1. 常温|開封後および長期保存はNG
  2. 冷蔵|早めの食べきりがおすすめ
  3. 冷凍|長期保存におすすめ

それでは詳しく見ていきます。

① 常温|開封後および長期保存はNG

未開封であれば常温保存も可能ですが、高温多湿をさけ、風通しのよい場所で保管してください。

ただし、以下の場合は味噌が傷む可能性がありますので、未開封でも冷蔵庫で保存することを強くおすすめします。

  • とくに夏場など、気温や湿度が高まる季節
  • 使用頻度の少ない長期保存(冷凍)

開封した味噌を常温保存すると、変色や劣化スピードを早めますので必ず冷蔵庫で保存しましょう。

② 冷蔵|早めの食べきりがおすすめ

味噌は冷蔵庫に保存することで、品質をより長く維持できます。

以下のような場合は、冷蔵で保存しましょう。

  • 気温や湿度が高くなる季節
  • 開封した味噌
  • 購入および開封から早めに食べきれる

味噌の品質保持は冷蔵でも十分ですが、食べきりに長い日数を要する場合は冷凍をおすすめします。

③ 冷凍|長期保存におすすめ

味噌は冷凍保存できるのをご存じでしょうか。

冷凍は味噌の品質をたもつ最適な保存方法です。

開封、未開封にかかわらず「食べきりに長い日数を要する長期保存」は、冷凍で鮮度を守りましょう。

なお、一般家庭用の冷凍庫であれば、少々硬くなっても凍ることはないので、そのままご使用いただけます。

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袋入り味噌の保存方法

袋入り味噌の保存方法について解説いたします。

タッパーやジップロックなど密封容器に移しかえが理想ですが、袋のまま冷蔵保存するのも可能です。

保存するときのポイントを以下に紹介しますので、ご参考になさってください。

袋に入れたまま保存する手順
  1. 味噌が入った袋を平らな場所にトントンと落とし、味噌のすき間に入りこんだ空気を抜く
  2. 袋のなかの空気をしっかり抜き、輪ゴムなどで口をむすんで冷蔵庫にいれる
容器に移しかえ|ちょっとしたコツ(袋のなかの味噌残りを解消)
  1. 袋に入れたまま、味噌を一晩「冷凍」する
  2. 冷凍で硬くなった味噌を、袋から丸ごと取りだす
  3. 味噌をかたまりごと容器に入れる(小分けする場合は、包丁でカット)
  4. ヘラやスプーンで味噌の表面を平らにしながら、空気を抜いていく
  5. 空気が抜けたら、表面をラップでしっかり覆い冷蔵か冷凍で保存

容器の底や味噌にすき間がある場合は、台のうえに落としながら空気をしっかり抜きましょう。

袋入りの味噌は酸化しやすいので、保存の仕方にはくれぐれもご注意ください。

お米の常温保存は要注意!冷蔵がおすすめ

お米は肉や魚と同じく「生鮮食品」です。

間違った保存で鮮度を落としてしまえば、おいしく召し上がることはできません。

炊きたての風味と豊富な栄養を味わえるよう、正しい保存で劣化を防ぎましょう。

傷んだ味噌の見分け方

傷んだ味噌の見分け方を紹介いたします。

味噌が傷んでしまうと見た目に変化があらわれ、食べられない状態になることがあります。

安全においしく召し上がるためにも、味噌の健康状態を正確に見極めましょう。

傷んだ味噌|食の可否を見分ける

味噌に起こりうる変化を以下にまとめます。

使用前にチェックし、変化が確認された場合は食べられるか否かを正しく判断しましょう。

食べてもOKの変化
  • 色が濃くなった(赤みを増した)|味に若干の渋みや濃さを増すが問題なし
  • 産膜酵母と呼ばれる白い粒が発生|自然現象なので、取り除けば問題なし
食べるのNGの変化
  • 黒っぽい液体が出てきた
  • 異臭を発している
  • 食べると渋みや酸味を強く感じる

暑い季節や開封した味噌を常温で保存するのは危険です。

また、味噌を濡らしてしまい、そのままにしておくのも良くありません。

適切な取扱いと保存方法で、食の安全を心掛けてください。

古くなった味噌|使用法を変えてみる

味噌が古くなると、風味に濃さや渋みがあらわれることがあります。

そういったときは使用方法を工夫し、対処すると良いでしょう。

以下に古くなった味噌の使用例を紹介いたします。

  • 炒めものやみそ煮など、比較的味が濃いめの味付けに
  • 長期保存できる味噌の利点を活かし、みそ漬けに使用する
  • 生野菜や田楽、おでんなどの付けダレを作ってみる

味噌が古くなっても使用方法を変えることでおいしく召し上がれます。

様々なアレンジ料理にぜひお試しください。

おいしい味噌選びは、種類の見極めが肝心

品数が豊富な反面、違いが分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方のために、味噌の種類や見分け方を解説いたします。

全国各地の味噌も紹介しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

味噌は風味がいのち!正しい保存は料理の幅も広げる

保存方法や取扱いについて解説してきました。

味噌は長期保存できますが、その取扱いによって鮮度や風味が左右される食品です。

最後にポイントをまとめますので、ご自宅の保存に問題がないか今一度ご確認ください。

  • 高温多湿の季節や開封した味噌は冷蔵庫で保存する
  • 食べきるのに日数を要する場合は、未開封であっても「冷凍」する
  • 空気に触れない、濡らしたままにしない保存を心掛ける

正しい保存で品質を保てば、味噌がもつ栄養と風味豊かなコクをいつでも味わえます。

味噌のコンディションをしっかり見極め、それに見合った調理法で料理の幅を広げていきましょう。

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