デニムとジーンズ「違い」を解説|ジーパンが「和製語」の由来とは?

世界中で親しまれている「デニムジーンズ」。

その呼び方について、以下のような疑問を抱かれたことはないでしょうか。

「デニムとジーンズに違いがあるって本当?」

「人によって呼び方が違うだけじゃないの?」

「ジーパンとの違いは?」

どの呼び方でも相手には通じますが、人によって異なり、疑問に思う気持ちもわかります。

結論をお伝えすると、

デニムは「生地」そのもの、ジーンズは「縫製された製品」を指し、まったく違う意味なのです。ジーパンはジーンズと同じ意味ですが「日本独自の和製語」になります。

言葉の意味を正しく理解せずに使いつづけると、場合によっては恥ずかしい思いをするかもしれません。

当記事ではデニムジーンズの魅力や豆知識を交えつつ、言葉の意味や違いを解説いたします。

言葉の違いを正しく理解し、自然な使い分けをマスターしておきましょう。

とくにアパレル関係のお仕事をされている方にはご覧いただきたい内容です。

当サイトは景品表示法に基づき、PR、およびプロモーションが含まれております。

Gap Japan
CONTENTS

デニムとジーンズの「違い」とは?

「デニム」と「ジーンズ」それぞれの言葉には、どのような違いがあるのでしょう。

言葉の由来もお伝えしながら、その違いについて解説いたします。

それでは、詳しく見ていきましょう。

デニム|生地素材そのもの

デニムとは

デニムとは綾織りされた先染めの厚地綿布のことで、製品の「生地」を指します。

デニム生地は「藍のたて糸」と「白のよこ糸」で編まれ、さらし糸が裏地に表れるのが特徴です。

由来

19世紀、南フランスのニーム地方は海外貿易の拠点として「Serge de Nime(セルジュ・ドゥ・ニーム)」と呼ばれる綾織物の生産で栄えていました。

この地方で生産された製品はやがて英語圏の国に渡り、「de Nime(ドゥ・ニーム)」の発音が「Denim(デニム)」へと変化したのが由来とされています。

ジーンズ|縫製された製品

ジーンズとは

ジーンズとはデニム生地などの素材を使用し「縫製された製品」を指します。

つまり、ジーンズをデニムと呼んでしまうと「生地」を指してしまうため、本来は使い分けが必要なのです。

ジーンズはもともと、鉱山で働く作業員向けに開発されたため、耐久性を重視した設計となっています。

由来

ジーンズという言葉は、ジーン生地の産地「ジェノバ」が起源とされています。

その歴史は古く17世紀頃、海外へ物資を運んでいたジェノバ船員たちの作業着が発端となりました。

この作業着は「Genes|ジェンズ(ジェノバ産)」あるいは「Genoese|ジェノイーズ(ジェノバ人)」と呼ばれ、その呼び名が「ジーンズ」へと変化していったのです。

元々は「Jean|ジーン」と呼ばれていましたが、両脚で穿くため複数形の「Jeans」に変化しました。

ジーパンが「和製語」の由来とは?

「ジーパン」は「ジーンズ」と同じ意味ですが、日本独自の和製語になります。

語源は終戦直後にさかのぼり、日本には「GI」と呼ばれる米兵が駐在していました。

彼らの穿くジーンズを「GIのパンツ、略してGパン」と呼んだのが始まりとされています。

日本でのジーンズの普及は、進駐軍払い下げ品として闇市で販売されてからです。

ジーンズ業界を牽引する老舗ブランド

デニムジーンズの誕生から150年以上。

業界を牽引する2大老舗ブランドの勢いは衰えることを知りません。

国内を代表するアパレルブランドとコラボするなど、その人気ぶりも伺えます。

ジーンズのパイオニアが手掛ける秀逸なアイテムをはじめ、その歴史や魅力をぜひご堪能ください。

定番色がインディゴブルーの理由

ジーンズの定番色といえば「インディゴ」をイメージすると思われますが、その経緯について解説いたします。

1848年頃、ゴールドラッシュに沸くアメリカ・カリフォルニアでジーンズは誕生しました。

とはいえ、製作当初はデニム生地ではなく、作業着で使用されていたキャンパス地のワークパンツだったのです。

当時のワークパンツは、無染色無漂白で生成色(きなりいろ)のキャンパス生地を使用。

しかし、鉱山の毒ヘビや害虫から身を守る必要があったため、殺虫成分が期待されたインディゴ染料を採用します。

それ以降、インディゴがもつ美しさや汚れの目立ちにくさが重宝され、定番化へとつながったのです。

デニムジーンズの魅力3選

誕生から150年以上の歴史をもつ、デニムジーンズの魅力をピックアップしてみました。

ジーンズならではの魅力を存分に活かし、コーディネートに磨きをかけましょう。

それでは確認していきます。

① 唯一無二の色落ちを楽しめる

最初は硬めのデニム生地も使うほどに柔らかくなじみ、経年劣化の色落ちは十人十色。

「唯一無二」の生地感や色落ちを楽しめることこそ、デニムジーンズ究極の魅力です。

ちなみにこの「色落ち」。

単純に染色が落ちてきただけと思われがちですが、実はそうではありません。

洗いや摩擦で染料が分解され、溶け出す現象は多少なりとも起こり得ます。

しかしジーンズはそれだけが原因なのではなく、糸がほつれ、白糸が出てくることでそう見えているのです。

こすったり曲げたりする箇所に色落ちが目立つのは、そういった理由からといえるでしょう。

未洗いのジーンズは色落ちしやすい状態なので、洗うときは注意しましょう。

② シーズンレスで合わせやすい

デニムジーンズは季節を選ばないファッションアイコンへと進化を遂げました。

トップスやシューズなどあらゆるアイテムとの相性もよく、幅広いコーディネートができる点も大きな魅力です。

1本でも使い回しは効きますが、シルエットやカラー、個性的な加工を施したモデルなどバリエーションを増やすことで、おしゃれの幅や利便性がぐっと高まります。

その日の気分や服装で裾をロールアップしてみるなど、スタイリングに変化をもたせるのもおすすめです。

③ 生地が丈夫で耐久性バツグン

鉱員の作業着として開発されたデニムジーンズは、生地が頑丈で耐久性バツグン

糸の太さや織り方にもよりますが、重量に比例し耐久性もアップするのが一般的です。

しかしながら、生地の製造技術はかなり進化しているので、薄く軽量な生地であっても丈夫な作品は多数存在します。

破れや穴開きが起こったとしてもリペア加工を施し、新たな魅力を楽しめる点もジーンズの醍醐味です。

Gap Japan
メイドインジャパンは世界最高峰

1965年に誕生した国産デニムジーンズ。

以来、日本のジーンズは世界トップクラスのクオリティにまで成長を遂げました。

素材やパーツの選定、生地の染色、縫製、加工にいたるまで、ジーンズを形成するすべてのインスピレーションや技巧は、世界中のジーンズマニアを魅了しています。

国産の魅力にふれ、コーディネートや穿きごこちをさらに充実させましょう。

ジーンズを洗うのNGは誤解が生んだ認識

ジーンズを長く愛用する秘訣は、雑菌の繁殖や汚れの浸透から衣類をまもること。

「ジーンズを洗うのNG」とは、もともと希少価値の高いジーンズに向け発信された情報なのです。

正しい洗い方をマスターすれば、色落ちや縮みを心配する必要はありません。

大切なジーンズを長く快適に穿きつづけるためにも、生地の健康を保ちましょう。

プレミアムスーツリセッター

正しい言葉で明確なメッセージを

デニムジーンズにまつわる言葉の意味や違い、魅力について解説してきました。

ポイントは以下のとおりです。

  • デニム|製品の「生地」を指す
  • ジーンズ|「縫製された製品」を指す
  • ジーパン|ジーンズと同じ意味をもつ「日本独自の和製語」

言葉の意味や違いの正しい理解は、より明確なメッセージとなって相手に伝わります。

語源を知りそのモノへの愛着を深めれば、仕事やプライベートでも大いに役立つはずです。

デニムジーンズの表情は十人十色。

まるで穿く人のライフスタイルを反映しているかのようです。

自分だけの最高のジーンズに出会い、その魅力をとことん穿きつくしましょう。

CONTENTS