国内屈指のスポーツウェアブランド「デサント社」が手掛ける「水沢ダウン」。毎年完売モデルが続出するなど、絶大な人気を誇るテックダウンジャケットです。
そんな水沢ダウンについて、以下のような疑問や要望をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「水沢ダウンってどんなブランド?人の名前?」
「機能性や特長を知りたい」
「定番やおすすめモデルを見てみたい」
水沢ダウンの認知度は年々高まっておりますが、製作しているブランドやネーミングの由来、製品の特長など詳しく知りたい方もいらっしゃるでしょう。
当記事では「水沢ダウン」の人気を裏付ける、多彩な機能やおすすめモデルをご紹介。
日本のみならず世界が注目する「ハイスペックダウン」でお出掛けになれば、他のダウンと一線を画す極上のあたたかさはもちろん、着心地や利便性の高さまで体感いただけるはずです。
業界随一の機能を有するダウンジャケットで、冬のおしゃれやアクティビティに活気をもたらしましょう。
水沢ダウンとは
水沢ダウンが冬のアウターに特化した製品である所以をお伝えすべく、開発の経緯など紹介したいと思います。
- デサント社の「オルテライン」
- 開発のきっかけは冬季オリンピック
それでは詳しくみていきましょう。
デサント社の「オルテライン」
水沢ダウンはデサントが展開する「ALLTERRAIN(オルテライン)」コレクションのひとつです。他にも「オルテライン81|オルテラインI/O」シリーズが名を連ねます。
「オルテライン」とは、デサントが長年のスポーツウェア開発で培った独自の技巧に、日常的かつ都会的な「ファッション性」を融合させたコレクションで、その起源となったモデルが「水沢ダウンシリーズ」です。
「水沢」とはヒトの名前ではなく、岩手県奥州市(旧水沢市)の「デサント水沢工場」がネーミングの由来。作品ひとつひとつをほぼ手作りで仕上げていく、職人たちへの感謝とリスペクトの想いが込められています。
開発のきっかけは「冬季オリンピック」
水沢ダウンの誕生はもともと、2010年にバンクーバーで開催された「冬季オリンピック」がきっかけでした。日本選手団が着用するジャケットとして開発したモデルが、水沢ダウンシリーズへ進化を遂げたのです。
「極寒の地で過ごす選手たちにとって、機能性にすぐれたウェアとは何か……」
その具現化に向け注力したのが「ダウンジャケットの弱点」の克服でした。ダウン素材は水に濡れると保温性が低下するため、雨や雪が降りつづく環境で寒さをしのぐには「防水機能」の強化は必須です。
詳細は次項目で解説しておりますが、防水問題の解決に加え、寒さ対策に特化したあらゆる機能が結集したことで、唯一無二のハイスペックダウンが完成しました。
ちなみに水沢ダウンは、国内でも珍しい一貫生産体制のもと製作されています。
デサントの高機能ダウン|特長とは
冬季オリンピックに端を発し、進化を遂げた水沢ダウンの特長を解説いたします。
モデルによって機能に若干の違いがあるものの、そのどれもが使用環境やユーザー心理を想定した設計となっており、最高レベルの品質であることは間違いありません。
受賞歴多数のデザイン
デサントはスポーツウェアを専門としてきたブランドではありますが、デザインはスポーティーになり過ぎず、無駄な装飾をなくしたミニマルが基調です。
そのデザイン性がいかに優れているかを示す、数々の受賞歴をご紹介いたします。
- 2013年から8年連続|ISPO AWARD(ドイツで開催される世界最大級のスポーツ・アウトドア用品見本市)
- 2014年|JAPAN GOOD DESIGN AWARD(ベスト100)
- 2014年|未来づくりデザイン賞
- 2017年|第39回繊研賞
水沢ダウンはダウンジャケットにありがちな丸みを帯びたシルエットを抑え、スタイリッシュさを表現できるのも魅力。ブラックを中心とした落ち着きのあるカラー展開なので、コーディネートの幅が広がります。
羽毛|DOWNPASSを取得
水沢ダウンは「DOWNPASS認証」を受けたホワイトダックやグースの羽毛を使用しています。
ダウンパスとはドイツに拠点を置く「DOWNPASS e.V.(社団法人ダウンパス)」が制度化した規格です。本部指定の第三者機関による管理体制のもと、使用するダウン素材にロットナンバーが付与されます。
製品に使用されているダウン素材が動物保護に基づき生産され、高品質であることを保証するのです。
素材の健全さを示し、ユーザーに安心感を与えることで製品の信頼性を高めています。
生地|究極の発熱素材
裏地には、デサントが開発した発熱保温素材「HEAT NAVI(ヒートナビ)」を採用。以下のような機能を発動させることで、ジャケット内に究極の保温空間を生みだしています。
- 太陽光が放つほぼすべての波長を吸収し「熱」を生成
- 光の吸収範囲を広げることで「蓄熱性」をアップ
- 人間があたたかさを感じる「+3℃」を上回る「+5℃」の保温力
- 太陽光は曇りでも地表に届くため、天候に左右されない熱変換が可能
- 自然エネルギーはヒトの動作パフォーマンスを引き出しやすい
防水・羽根抜け防止性が抜群
ダウンウェア最大の弱点は雨や雪による「水の侵入」で、羽毛が濡れると保温性が著しく低下してしまいます。この弱点を克服するため、ダウンパックに以下の技術を採用しました。
熱圧着ノンキルト加工
面を熱と圧力で接合するので、剥がれる心配はなく耐久性も抜群です。
通気・換気機能で汗蒸れ防止
電車や車の移動、屋内でジャケットを着たまま過ごし、暑さや汗蒸れを不快に感じたことはないでしょうか。水沢ダウンにはそんなときに役立つ「通風・換気機能」が備わっています。
デュアルジップ・ベンチレーション
通常のフロントファスナーは1列ですが、水沢ダウンは「2列仕様」。ファスナー間をメッシュ素材にすることで、空気循環を円滑にします。
ピットジップ・ベンチレーション
ジャケット内にこもった湿気や熱を放出し、新鮮な空気を取り入れたいときは脇下の換気も可能です。
冷気や水気を防ぐ「仕掛け」
水沢ダウンは生地や素材だけでなく製品の至るところに工夫を凝らし、冷気の侵入防止や止水性を高めています。
パラフードシステム
急な悪天候や冷気から顔を守りたいとき、襟元のファスナーでフードを開閉できる「パラフードシステム」。使用しないときは収納しておくことで、水や雪溜まりを防ぎます。
スノーカフ
ジャケット内の裾回りには、スクープジャケットなど防寒アウターでおなじみの「スノーカフ」を搭載。冷気や雪の侵入を防止します。
止水ファスナー
ジャケットの前立てや脇ポケットのファスナーには、表面をポリウレタンフィルムでラミネートした「止水ファスナー」を採用。パーツの撥水性を高めることで、水の侵入を抑制します。
アフターサービスの充実
水沢ダウンの人気を支えるポイントとして最後に挙げておきたいのが「保証」や「アフターサービス」です。
プロダクトギャランティーカード
国内の正規販売店で購入した水沢ダウンには「プロダクトギャランティーカード」を発行。保証期間内に製造上の不具合が認められた場合、新品交換もしくは無償修理を受けられます。
水沢ダウン 公認クリーニング店
大手クリーニング業者「白洋舎」と提携し、水沢ダウン専門のクリーニングサービスを用意。製品に特化したプログラムなので、購入後のメンテナンスも安心です。
最高品質のモノづくりだけでなく、アフターフォローまで目を向けることで、顧客の信頼や愛着を深めています。
メンズ・レディース|モデル紹介
ここからは、デサントの最先端技術が余すことなく活かされた水沢ダウンの人気・定番モデルをご紹介。
- ANCHOR|アンカー
- MOUNTAINEER|マウンテニア
- GORE-TEX LAUDER|ゴアテックス・ローダー
- VERTEX 2|バーテックス 2
- PROTEA|プロテア
- INVISIBLE|インビジブル
発売開始から進化をつづける「定番」をはじめ、リリースから間もない「新進モデル」まで、デサントを代表する高機能アウターをピックアップいたしました。
ANCHOR|アンカー
水沢ダウンのロングセラーモデルとして不動の人気を誇る「アンカー」。
アップデートを繰り返すなか、2024年には両胸の内側に着脱可能なキーチェーン付きポケットを追加。内襟は肌ざわりのよい素材に変更され、快適性と収納力がアップしました。
表地は4WAYストレッチ素材「DERMIZAX MICRO STRETCH」、裏地には発熱素材「HEAT NAVI」を採用することで、極上のあたたかさと着心地が実現。コーデの幅をひろげる脱着可能なフードも魅力的です。
初めての水沢ダウンでどれを購入しようか迷われる方は、アンカーモデルから始めてみるのも良いでしょう。
MOUNTAINEER|マウンテニア
アンカーモデルと同じく、水沢ダウンの定番として名高い「マウンテニア」。フロント面を左右対称にあしらわれた、山なりの大きなポケットが目を引くモデルです。
シンプルな見た目ながら機能が充実。なかでも特筆すべきは「パラフードシステム」で、その日の気分や必要に応じてフードの出し入れができ、急な悪天候や寒風が吹いても安心です。
こちらも2024年に「内ポケットの追加」と「内襟素材の変更」がなされ、快適さと収納力がアップしました。
通常モデルとは別に「オーバーサイズモデル」や「ハーフコートモデル」も展開され、ストリート系などラフな着こなしを求める方から高い支持を得ています。
GORE-TEX LAUDER|ゴアテックス・ローダー
2024年のリリースモデル「ゴアテックス・ローダー」。デサントの最先端技術にゴアテックス素材が融合した「アンカーモデルの特別バージョン」といったところです。
ゴアテックスはアメリカの「W.L.Gore & Associates社」が製造販売する日本でもお馴染みの素材。防水耐久性や防風性、透湿性にすぐれ、アウターやシューズなど様々なアイテムで活用されています。
デサントの「熱圧着加工」に、軽量性に特化したゴアテックスの「GORE-TEX 40d LIGHT PLAIN WEAVE」が加わったことで、更なる防水・防風パフォーマンスを発揮。
普段使いやアウトドアはもちろん、過酷な環境でも抜群の保温性を維持します。ポケットの数が多く収納力もあるので、手ぶらのお出かけにも重宝できるモデルです。
VERTEX 2|バーテックス 2
水沢ダウンのなかでも圧倒的な「あたたかさ」と「軽量感」を併せもつ「バーテックス-2」。2023年に発売された「初代バーテックス」を強化したシリーズ最上位モデルです。
最大の魅力は何と言っても「1000FP(フィルパワー)」を誇る桁違いの保温力。フィルパワーとは羽毛の容量や弾力性を数値化したもので、高品質といわれる製品でも700FP前後がほとんどのなか、この数値は本当に驚きです。
「バーテックス-2」ならではのポイントを以下にピックアップします。
- 軽量かつ保温性にすぐれる「ホワイトマザーグースダウン」を使用
- 表地に強度や撥水性、軽量性にすぐれた「DERMIZAX 30d NYLON TAFFETA」を採用
- 裏地の発熱素材「HEAT NAVI」にプリーツ加工を施し、保温効果を促進
- 従来モデルにくらべ「10%軽量」したにもかかわらず、保温性が向上
「あたたかさ」と「着心地」を重視する方には、とくにおすすめしたいモデルです。
PROTEA|プロテア
2024年のリリースモデル「プロテア」。メンズの最上位が「バーテックス-2」であるのに対し、レディースモデルでもっとも保温性のある至高のモデルです。
羽毛は高い保温力と軽量性を併せもつ「ホワイトマザーグースダウン」、表地には強度と撥水性に秀でた「DERMIZAX 30d NYLON TAFFETA」を採用。「1000FP(フィルパワー)」の圧倒的なあたたかさを誇ります。
羽毛を充填したダウンパックがセンターに向け斜めに配置されることで、シルエットを引き締め、着る人をスマートに表現します。ダウンジャケットをスッキリと上品に着こなしたい方におすすめです。
INVISIBLE|インビジブル
水沢ダウンの中でもっともスタイリッシュで都会的デザインが特徴の「インビジブル」。
充填するダウンの密度を抑え、熱圧着加工などすべてのディテールをジャケットの内側にまとめたことで、よりミニマルで洗練された風合いを醸します。
表地は防水透湿性にすぐれたストレッチ素材「DERMIZAX FLEXILE MATTE」、裏地には「HEAT NAVI」を採用。メンズのフードは「パラフード機能」、レディースの襟元はノーカラーで顔回りをすっきり見せられます。
カジュアルからスーツスタイルまで幅広く着用できる「万能モデル」といえるでしょう。
世界最高レベルの機能性を誇る究極のアウター「MooRERダウン」。高機能かつエレガントな佇まいが本物志向の大人たちを魅了します。そんなイタリアの名門ブランドが手掛ける人気モデルを一挙紹介。
美しいシルエットと多彩な機能を併せもつ「Sisiiのライダースジャケット」。重量感やゴツゴツした着心地など、レザージャケットのイメージを覆す「マイルドレザー」の魅力を徹底解説いたします。
冬のアウターに望むあらゆる機能が満載
水沢ダウンの魅力やモデルについて解説してきました。最後にポイントをまとめておきます。
- デサントが展開する「オルテライン・コレクション」のひとつ
- もとはオリンピック選手のために開発された製品だけあって、品質は抜群
- シンプルな見た目にもかかわらず、最高レベルの機能が満載
- 定番モデルのアップデートはもちろん、新たなモデルも続々展開
- 長く愛用できる安心のアフターサービスが充実
水沢ダウンは極上のあたたかさと着心地、収納力に長けた利便性、着用シーンやコーデを限定しない汎用性のあるディテールなど、冬のアウターに望むあらゆる機能を網羅した「唯一無二」のテックジャケットです。
世界最高峰の「メイドインジャパン・ダウン」で、冬のお出かけをさらに楽しく快適に過ごしましょう。